人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

毎日の生活リズムが健康を保つ

老後の生活では、あれこれ遠慮することなく、時間を好きなように使える人もいるでしょう。趣味でも旅行でも思いきりできるわけで、充実した日々といえます。

ただし、「自由・気まま」と「やりたい放題・好き勝手」をはき違えると、健康寿命を縮めることになります。

たとえば、昼まで寝ていても、一日中ボーッとテレビを見て過ごしても、家の中にゴミが散らかっていても、誰からも文句は言われないでしょう。

しかし、それを注意してくれる人もいないので、無頓着になりかねません。

「今日は、ちょっと気分がのらないから、1日くらいゆっくりしていてもいいや」とか、「明日はちゃんとやるから」などと自分自身に言い訳していると、1日のはずが2日になり、3日になりと、延びてしまいがち。

「まあ、風呂に入らなくても死ぬものじゃないし」「服が汚れていても誰にも迷惑かけないよ」と、どんどんルーズになってしまう人もいるのです。