(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
すべての犬に訪れる「老い」。飼い犬の平均寿命は14歳~15歳まで延びたといわれる反面、老化に伴う健康問題や介護とどう向き合うかが飼い主にとっての課題になっています。児童文学作家・今西乃子さんも柴犬の未来を動物愛護センターから引き取り、育ててきましたが、16歳を過ぎたころから老いの兆しが見え始め、徘徊や夜鳴きが始まったそうです。その経験から、今西さんは「ひとりで頑張らず、周囲の人たちに助けてもらってほしい」と言っていて――。

最強の助っ人「動物病院」と「ペットシッターさん」

人生100年時代と言われるように、人間だけなく犬猫の寿命も、飼育環境の改善や医療の向上で年々延びている。

認知症の最大のリスクは長生きだというが、これは犬猫にも同じことが言えるだろう。

現在、犬の平均寿命は14歳くらい。未来が認知症を発症したのは16歳半ごろだから、もし、未来が平均寿命で亡くなっていたら、未来は認知症を発症せずに天寿を全うしたことになる。

愛犬が長生きすればするほど認知症の発症リスクは増え、高齢犬になればなるほど身体の衰えも著しくなる。

今までたくさんの喜びをくれた愛犬の老後。

飼い主としては愛情たっぷり笑顔でお世話したいが、認知症を発症したり、寝たきりが長引けば、飼い主の負担も大きくなる。

そこで最強の助っ人となるのが、動物病院とペットシッターさんだ。

我が家でも十数年来のお付き合いをしているかかりつけの動物病院と、トリマー兼シッターのキミコさんには、介護ステージに入った未来のことでずいぶんとお世話になっている。

そもそも長い付き合いなので、未来の障がい、未来の性格、未来の健康状態などすべてを把握しているし、お互いの信頼関係もできている。しかも、彼らは犬猫のプロフェッショナルで、安全で安心して託すことができるのだ。

彼らには、未来の介護のことや「夜鳴き」のことで、電話やラインで何度も相談に乗ってもらったし、話も聞いてもらった。それだけで気持ちが晴れるし、いざというとき頼りにできる。

老犬の世話や介護で頑張りすぎている飼い主さんには、積極的にプロの助っ人のサービスを利用して、時々息抜きをしてほしいと思う。