IKKOさん「実力本位の世界で生き抜くには、努力あるのみ」（写真はイメージ。写真提供：Photo AC）
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誰しも自分の未熟さに嫌気がさしたり、周りと比べて落ち込むことはありますよね。いまいる環境がつらいと感じ、逃げ出したくなることも。「たとえいまつらい思いをしていたとしても、すべての経験に無駄なことは一つもない」と語るのは、ヘアメイクから美容家、タレントとして活動するIKKOさん。IKKOさんいわく「実力本位の世界で生き抜くには、努力あるのみ」だそうで――。

フリーになって半年間は仕事が決まらなかった

27歳でサワイイをやめた私はヘアメイクに転向し、トップヘアアーティスト・伊藤五郎さんの事務所「アトリエＧＯＲＯ」に所属しました。もっとも、フリーになってからの半年間は仕事が決まらず、もう一度サワイイに戻ろうかなと考えたこともあります。

すべてが順調な滑り出しとはいかず、伊藤さんのオーディションを受けて4か月後にお声がかかったときはホッとしました。

「アトリエＧＯＲＯ」の事務所は東京の表参道にありました。

表参道から青山界隈は、おしゃれな人が行きかう街です。

1980年代は、ＤＣブランドが最盛期。青山で目にする人々は、みなセンスがよくて、ファッションだけでなく「すてきな人・すてきなライフスタイル」を勉強することができた場所であり、そういう時代だった。また、モデル事務所などもたくさん集まっていたので、とにかくおしゃれな街でした。

私はサワイイ時代から、周囲にばかにされながらもお化粧をしたり、スカートをはいたりしていましたが、東京で目にしたおしゃれな女性たちとはレベルが違います。ＤＣブランドの洋服を着ている人のファッションやメイクの仕方を見ながら、一流の人たちのセンスを学び、自分を高めなければと思いました。