高速鉄道

国土面積959.6万立方キロメートル、人口約14億人、しかも、いまだに年1000キロメートルのペースで新線の建設が進められています。

2007年4月のダイヤ改正では北京、ハルピン、大連、上海、南京、杭州などの主要都市において時速200キロメートルの列車に動力分散方式の電車が採用され、8両8編成(形式CRH─1はカナダ・ボンバルディア社製、CRH─2は日本製、CRH─3はドイツ・シーメンス社製、CRH─4はフランス・アルストム社製)、4種類の新型電車を走らせました。

『列車トイレの世界』(著:清水洽/丸善出版)

これは将来、北京~上海を走らせる高速鉄道車両を自国で開発するための試験車両でしょう。これらの車両には真空式の水洗トイレが常備され、汚物はタンクに貯留し、車両基地で処理しています。

現在は中国国内の鉄道車両は自国製で、輸出部門では日本と競っています(図1、2)。

(図1)和諧号の水洗トイレ(早原寛二氏 提供)(写真:『列車トイレの世界』より)
(図2)和諧号2 編成連結16両編成の列車の和式便器(佐藤和明氏 提供)(写真:『列車トイレの世界』より)

日本製の車両は九州新幹線とほぼ同じ仕様です。中国の高速鉄道は在来線と同じ軌道になるため、高速幹線から在来線に乗り入れる運行になっています。

一方、在来線を時速200キロメートルで走る高速幹線は北京〜ハルピン、大連、上海、南京、杭州で工事が進められており、前記の時速200キロメートル仕様の車両が高速鉄道区間を時速250キロメートルで運行されています。