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料理には、できるだけ手間をかけたくない。でも、健康のために栄養はきちんと摂りたい。そんな悩みは「冷凍ストック」で解決できます(構成◎大野麻里 イラスト◎わたなべみきこ)

食品ロス削減も節約も叶える

子どもが巣立つなど家族構成が変化するほか、自身が年齢を重ねたことで、毎食きちんと料理をするのが億劫になってきたという声を聞くことがあります。たしかに、買い物に行き、食材を切って調理し、調理器具を洗って……と、料理の工程は意外と多いもの。けれど、市販の惣菜や冷凍食品で済ませるのには抵抗がある、という人もいるのでは?

そんな人におすすめしたいのが、「冷凍ストック」です。冷凍ストックとは、肉や魚、野菜を切って生のまま1つの保存袋に入れ、味付けして冷凍保存する手作り冷凍食品のこと。下準備がすべて終わっているため、食べたい時に解凍して加熱調理するだけで、あっという間におかずが完成します。少量ずつ冷凍しておけば、ひとりで手早く済ませたい時にも大活躍です。

食材を多めに調達し、さまざまな種類の冷凍ストックを仕込むことで、買い物に行く回数が減らせる。また、その日の食事作りで余った食材を冷凍ストックにすれば、食品ロスを防ぐことにも繫がります。なにより、自分好みの味の冷凍食品が常備されていることで、心にも時間にもゆとりが生まれるでしょう。

「冷凍すると味が落ちてしまうのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、むしろ食材を冷凍することで得られるメリットは多くあります。たとえば肉や魚は調味料に絡めて冷凍することで、身がやわらかくなったり、臭みがとれたりする。野菜は冷凍すると細胞が壊れるため、短時間で火が通り、味もしっかり入ります。