飛び石の休みは「橋を架け」て連休に

私が参加しているコーラスグループは、学校のバカンス期間中練習はありません。これはすべての習い事、各種クラブも同様です。指導者はもちろん、参加している大人や子供も、この間は家族と一緒に過ごすべきと考えるからです。

学校の休みの他にも国が決めた祝祭日があります。さらにキリスト教関連の祝日があり、移動祝祭日なので年によって連休が増えることがあります。

『フランス・ブルターニュで見つけたお金をかけない豊かな暮らし』(著:シャルバーグ八千代/大和書房)

その上、こんなふうに連休を作ることも可能です。

例えば、フランスの5月1日「労働者の日(Fête du Travail)」は祝日です。この日が金曜日だったら、土曜日は普通に休みなので3連休です。ところが「労働者の日」が木曜日だった場合、平日扱いの金曜日を自主的に休みにして土日とつなげて4連休にするのです。

こうして休日と休日に挟まれた平日を休みにすることを、フランスでは「橋を架ける」という意味で、「橋」のフランス語ポン(pont)と表現します。

この慣習は一般社会、学校も例外なく共通して浸透しています。テレビのニュースキャスターが「今年の5月はポンでここも連休になりますね」と、当たり前に言います。日本なら顰蹙を買いそうだし、まず平日を勝手に休みにすることはないでしょう。