過度な洗髪は薄毛のへの入り口

私には20年近く通っている南青山のヘアサロン『ISM』がある。担当の百瀬三香は、雑誌の撮影で知り合った。私の性格も頭の形も熟知してくれているし、お互いに時間があった青春期は夜通し遊んでいたので、ちょっとした親戚のような存在だ。しかも彼女はギャルから、国民的スターまで幅広い顧客に信頼を得ている。私がヘラヘラして飲んでばかりいる間に、確実なキャリアを積んだトップヘアスタイリストだ。

そんな彼女と数年前に『髪の明るさは女性の一生を照らす』(扶桑社)という書籍を作った。要は「白髪が出てきてチマチマ悩んでいるくらいなら、脱色して、髪色を明るくしたほうが話は早いぜ!」という内容の一冊。コツコツと取材をしていくうちに、彼女が目から鱗の情報を話し出した

「日本人は髪の毛を洗い過ぎなんですよね。毎日洗っていると頭皮へのダメージが大きくて、必要な皮脂も落としちゃうんです。若かったらまだ大丈夫ですけど、40〜50代女性の髪の毛の発達に関わってくるんです」

「ということは、洗いすぎていると、将来的に薄毛の可能性もあるということ?」
「そうですね。あと今生えている髪の毛の質も、悪くなります」
「普段、洗うペースはどれくらいがベスト?」
「2〜3日に1回くらいのペースで、洗えばいいんですよ」
「2〜3日に1回!? 結構な自堕落ペースだけど、髪の毛のことを思ったら正解なのか……。でもさ、洗う回数を減らすと気になるのが、ヘアスタイリング剤をつけている場合だよね。落とさないまま寝るのは、ちょっと……?」

百瀬さん(左)と小林さん(写真提供◎小林さん 以下すべて)