特に印象に残っている選手たち

その中でも、私が大学4年時の高3の選手たちは特に印象に残っています。

自分自身やチーム全体を客観的に見られる“大人”な選手が多く、体格や技術で図抜けたものはありませんでしたが、春夏ともに神奈川県大会準優勝という好結果を残すことができました。

『Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値" 』(著:森林貴彦/東洋館出版社)

館山市で行われた合宿で、ある内野手をキャッチャーにコンバートするための話し合いをしました。

この年のチームはキャッチャーの選手層が薄いというチーム事情があってのことでしたが、最初はやはりと言うべきか、コンバートを嫌がったことを覚えています。

それでもじっくりと時間をかけて、こちらが思っていることや彼自身の希望、チーム事情などをテーマにとことん話し合い、最終的にはなんとか受け入れてくれました。