これぞトラウマ、という話

やはりどうやら、野球の合宿だったらしい。
中学のころの夏の合宿で、暑い中いつもよりしんどい練習が何日か続き、水も自由に飲めなかった時代。
ある日の昼食にカレーが出て、制限時間内にかき込んで、また暑い中練習に戻った時…とうとう暑さとキツさで戻してしまったらしい。
それ以来、それまで大好きだったカレーが、全く食べられなくなってしまったのではないかというのだ。

もう35年以上むかしの話だが、これぞトラウマ、という話。
そして今も夫は、我が家のカレーが食べられない。勿体無い。そして、何だか気の毒でもある。

野球に限らず、むかしは暑いなか寒いなかに「無理やり」という練習が少なくなかったようだ。そこで育ってきた私たち世代は無事に生きてきたので今笑って話せるけれど、今は時代が違う。
暑さも違う。世情もすっかり、違う。

でも、食べて体を大きくしてあげたくてたくさん食べさせようとする親の気持ちは、今もそんなに変わっていない。
人それぞれ大きく成長する速度や時期は違って当たり前だが、いまだにお弁当箱をみんな統一して一斉に「量」を食べさせる、食べきれないと許されないようなチームがあると聞いたりすると、いつも我が家の夫の「カレー嫌い」を思い出してしまう。

別にカレーが食べられなくても望んだ人生を歩めるのなら、
かなり余計なお世話ではあるんだが…。

わたしの作る、こんなに美味いカレーを味わえない我が家の家長、いつも不憫でなりません。

隣のお宅とも、あなたのお家のともちょっと違う、うちのカレー。
今日も倒れるくらい、美味しくできたよ。