オーラで勝てる

期待を大きく外れたのが豊昇龍。解説の親方、そして舞の海さんは、「大関の重圧」「大関としての緊張」とか話していた。本人はどうなのだろうか?

初日の花道では、叔父さんの横綱・朝青龍の遺伝子が出たような貫禄を見せていた。

それでも負けてしまう姿を見て、横綱・日馬富士が平成24年九州場所で新横綱として登場した時のことを思い出した。日馬富士は2日目に敗れ、9日目に勝ち越したものの11日目から5連敗。結果は9勝6敗だった。

当時、テレビ放送で聞いたのか、どこかで読んだのかは忘れたが、日馬富士は「横綱のオーラで勝てると思った」と、負けた相撲に対して話していた。

豊昇龍は、大関に昇進したからには実力十分で、「大関オーラで勝てる」と思っているのではないかと、すごく心配した。とにかく、千秋楽に勝ち越せて良かった。

霧島は連日、淡々と相撲を取っていて9勝6敗。静かすぎるのが気になった。

関脇・若元春は、好調の時は味わいのある相撲を取るのに、9勝6敗は残念すぎる。

しかし、今場所は幕内の全力士がよく動いて面白かった。やはり巡業や出稽古ができるようになったせいだろうか。

全く別の話になるが、力士には四股名の下に名前がつく。前頭5枚目・湘南乃海は桃太郎で、本名は谷松将人。前頭16枚目・剣翔も桃太郎で、本名は安彦剣太郎。

そういえば、昭和59年秋場所に朝日山部屋に「桃太郎」という四股名の十両力士が登場し、幕下以下だったが兄弟子に「赤鬼」「青鬼」という力士がいた。

話を現在に戻すと、前頭筆頭・明生は名前が「力」だが、本名は川畑明生で名前を四股名にしている。高安は高安晃、前頭10枚目・遠藤は遠藤聖大で四股名と名前が本名と同じだ。本名は達綾哉だが前頭16枚目・輝は輝大士(かがやきたいし)。輝は今場所負け越してしまい残念だった。私は輝が負けるたびに「輝けなかった」と呟く。師匠の高田川親方(元関脇・安芸乃島)は、現役時代に史上最多の金星16個を獲得して輝いていた。

来場所、横綱・照ノ富士は出場できるのだろうか?貴景勝の横綱への挑戦はどうなるのか?平幕力士は金星を狙いたくても、横綱がいなければどうにもならないのである。

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