2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。今なお戦争は続き、ウクライナの多くの人々が生活を脅かされています。そのようななか「今のウクライナの姿だけでなく、本来の美しく豊かなウクライナの大地、そこで自由に生きるの人々の姿も日本の人に知っていただけるとうれしいです」と語るのは、ウクライナ出身で、日本で活動する数少ないバンドゥーラ奏者の一人であるカテリーナさん。カテリーナさんは戦争で「人生における考え方や優先順位が嫌でも変わっていきました」と言っていて――。
戦争で変わった価値観
「戦争が始まる前と戦争中の今、一番変わったことは何ですか?」
ウクライナ人が取材などでよく聞かれることのひとつです。
これはきっとウクライナに限ったことではないと思いますが、戦争前であれば、「服装に気をつけて化粧をして、つねにきれいでいなくちゃ」とほとんどのウクライナの女性たちが思っていたでしょう。
そのため、ブランドものの洋服やバッグ、化粧品、アクセサリーが自分の生きるための大切な一部、と考えていました。
でも戦争が始まって、日常が一変すると、「アクセサリー? 化粧品? そんなものは要らない。だって、今日、死ぬかもしれないのだもの」という考え方におのずと変わっていきました。