人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。
テレビで「ゴミ屋敷」を見ることがありますね。自宅にゴミや不要品をためこみ、ときには道にまであふれさせている家のことです。残念ながら、その家の主はシニアであることが多いようです。
ゴミ屋敷まではいかないものの、シニアには物を捨てるのが苦手な傾向が見られます。それはおそらく、戦後の物のない時代を経験し、「もったいない」という気持ちを大切にするように教えられてきたからでしょう。
物を大切にする気持ちは尊いものですが、「とりあえず取っておこう」「いつか使うだろう」と考えていると、あっという間に家の中が不要品だらけになってしまいます。
家の中に不要品がたまると、掃除しにくくなり、室内の通気が悪くなるため、ホコリがたまりカビが発生しやすくなります。よく、「いくらホコリがたまったところで死にやしない」とうそぶく人がいますが、それは違います。