翔大の履正社卒業式で。いつも卒入学の時思うのですが… もっとちゃんといい写真とれなかったもんかな、と(写真提供◎大神さん 以下すべて)
大神いずみさんは、元読売巨人軍の元木大介さんの妻であり、2人の球児の母でもある。苦しいダイエットをしている最中に、長男が大阪の高校で野球をやるため受験、送り出すという決断をした。球児の母として伴走する大神さんが日々の思いを綴る。

前回「大神いずみ「旅立ちの春がやってきた。息子がくれた手紙と共にある亡き父の手紙を、読み返す勇気は今はない」」はこちら

最後のホームルーム

「今日はいずみが来ているので、これまでの感謝の気持ちを述べたいと思います。ありがとう」

いや、いろいろツッコミどころの多い長男・翔大のあいさつだ。

履正社の卒業式を終えて最後のホームルーム。
息子がクラスのみんなの前で述べた言葉。
まずはなんだこの母に向かって、
「いずみ」て。

クラスの子達はどうやら普段から聞き慣れているようで、ハハハーとひと笑い。
今日まで3年間、遠くの山に住む「鬼」の面白おかしい話をさんざんみんなでしてたんだろうな、「いずみが…」と言って。

一番左は中日ドラフト4位でプロ入りした福田 幸之介君。本当に野球部の仲間に助けられて卒業できたようなものです。 翔大の隣はキャプテンの森澤君です

そして感謝の言葉、短かすぎ。

なんかもっとあるだろうよ、
「お母様の作り置きしてくれた豚汁美味しかったです」とか、
「夜練習から帰ってきた時洗濯物がキレイに畳んであるのを見て、〈お風呂が沸きました〉のメロディと共に涙が出ました」とか、
「苦しい時もひもじい時も、実家から通販の松前漬けや鶏焼きをたびたびドカンと送ってくれた母には、どんな言葉を並べても感謝しきれないです」とか。