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「メタ認知」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「メタ」とは「高次の」という意味で、つまり認知(記憶、学習、思考など)を、高い視点からさらに認知することを指します。三宮真智子大阪大学・鳴門教育大学名誉教授によれば「メタ認知は自分の頭の中にいて、冷静で客観的な判断をしてくれる<もうひとりの自分>。活用次第で頭の使い方がグッとよくなる」だそう。先生の著書『メタ認知』をもとにした本連載で、あなたの脳のパフォーマンスを最大限に発揮させる方法を伝授します!

緊張しない方が思考力を発揮しやすい?

入学試験などの大切なテストの時にはもちろんのこと、人前での発表などにも、緊張しやすい人とそうでない人がいます。

特に大勢の人の前で発表する際には、人馴れしていない人は緊張しやすいでしょう。私も昔はそうでした。

「緊張して、頭の中が真っ白になる」という表現があるように、過度の緊張は思考力を奪ってしまいます。そこで一般には、緊張しない方が思考力を発揮しやすいと考えがちです。

でも、ある時ふと、「本当にそうだろうか」と考えたのです。