自分にとって最適な緊張レベルを知っておこう

人間の場合も同様に、緊張感がなさ過ぎても、パフォーマンスが上がらないということを知っておくと、頭の働きをよくするのに役立つでしょう。

やはり、緊張と弛緩のバランスを上手にとることがポイントのようです。

同じ場面に直面した時でも、緊張のレベルは人によって異なります。

そこで、ふだんから自分の緊張状態をモニターし、自分にとって最適な緊張レベルを知っておくとよいでしょう。

緊張と弛緩のバランスを上手にとることがポイント(写真提供:写真AC)

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*1.Yerkes, R. M., & Dodson, J. D. (1908) The relation of strength of stimulus to rapidity of habit-formation. Journal of comparative neurology and psychology, 18, 459–482.

※本稿は、『メタ認知』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。

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