今日もこの幸せがあれば、一日頑張れます。(写真提供◎大神さん 以下すべて)
大神いずみさんは、元読売巨人軍の元木大介さんの妻であり、2人の球児の母でもある。2人の球児の母として伴走する大神さんが日々の思いを綴る。

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明太の国(福岡)の女

何を隠そう、わたしは明太の国(福岡)の女だ。

アナウンサーをしていた頃から、どういうわけだか出身地を聞かれて「福岡です」と答えると、

「え?」

と返されることが多い。
なにそれ。どこが福岡人に見えないというのか。どこなら納得してもらえるというのか。
なぜか驚かれるたびに、なんだか寂しいわたしです。
こう見えて、
生まれも育ちも博多たい!
(…普段そんな博多弁使ったこともないんだが)

厳密にいうと福岡市と糟屋郡の境目あたり、金印で有名な志賀島の入口に近い住宅地に生まれ育った。

中学生の頃、博多湾と玄界灘を両方望む高台に建つ実家の、2階の小さな窓から遠く海を眺めては、

「いつかあの向こうにいる坂本龍一さんやYMOの近くで仕事がしたい」

と本気で夢見て、自分自身に心から誓いを立てていた。
それがどんな仕事で、何になりたいのかはボンヤリしていたが、

「ここを離れて、絶対東京に行くんだわたし!」(なぜか東京に行くことだけは決まっていた)

そう思いながらせっせと旅立ちの日に旗を立て、ピアノを弾いたりバンドを追っかけたり、英語を勉強したりして18歳まで過ごしていた。