出世を諦めた男性が始めがちなのが「マラソン」?
鈴木 今、ご主人の庄司が49歳でしょ? 僕は52歳なんですが、今更年期なんですよ。
藤本 男性も50歳過ぎたくらいから更年期がある、といいますよね。
鈴木 15年ぐらい前から、ようやく日本でも「男性更年期」について言われ始めています。僕もイライラしたり、血圧が上がっているような感じがあったり。放送作家を辞めた理由のひとつには、その影響もあります。そもそも更年期になった理由として、ストレスが溜まる仕事の影響もあったと思います。放送作家を辞めてからも、もちろん忙しいんですが、以前感じていたようなイライラはなくなりました。
藤本 50歳以上の旦那さんがいる方から「その年齢くらいになると、夫はちょっと変わるよ」と言われたこともあります。
鈴木 結婚して今何年ですか?
藤本 16年ぐらいです。
鈴木 うちは23年なんですが、50歳になると亡くなる人も増えてくるし、いろいろなことを考えます。そのあたりは旦那さんの性格にもよると思うし、庄司はあまり変わらなそうだけど。特に会社員の場合、50歳以上くらいから、出世で負けた人が出てくるんですよ。
藤本 それはストレスになりますよね。
鈴木 これを言うと、いつも怒られるんですが…。僕の周りの人で、出世とかを諦めた人はだいたいマラソンを始める。実際、Facebookを見ていると、かなりの数の人がマラソンをしていて。
藤本 えーっ! 面白い。でもそう言われると、そんな目で見てしまいますね。
鈴木 仕事と戦うのではなく、自分と戦い始めるんです。それを言ったら、ある人に「俺はまだ諦めたわけじゃない!」と言われましたが。(苦笑)最近だと、50代以降の熟年離婚も多いじゃないですか?
藤本 やること、やれることが少なくなっていく結果なのかもしれませんね。有り難いことなんですが、自分の場合、仕事を通じていろんなことをやらせていただく機会が多くて。そんな事情もあって、若い頃のような新鮮な刺激が、生活の中からどうしても減っていくから、マラソンを始める気持ちもちょっとわかる。マラソンではないとしても、新しい趣味を見つけたほうがいいのかな、とは思いますよね。