昨年末、引っ越しの対応に奔走することになったというマリさん。「今回は酷かった」と語るご主人、その理由は意外なところに――。(文・写真=ヤマザキマリ)
引越しの物語
昨年の暮れ、イタリアのパドヴァで10年ほど暮らした家から引越すことになり、それにともなう手続きや片付けに奔走した。
私が滞在していた期間内ではすべてを終わらせることができず、最後の掃除は夫がひとりで対処したが、すべてが片付いたあとも、今回の引越しはなかなか酷かったと愚痴をこぼしていた。
築500年で200平米もある古い家の掃除なんて疲れて当たり前だよと返すと、理由はそこではないという。