「忙しい自慢をしてしまう」「自分の正義を押し付ける」「教えたがる」「長々と言い訳をする」など、認めてもらいたいという人ならだれでもある欲求が高じると、頭が悪い人に見えてしまう危険性があります。ベストセラー『頭がいい人、悪い人の話し方』の著者・樋口裕一さんが、考察するそのような言動をとる理由、そして知的習慣が身につくヒントを綴った著書『頭のいい人が人前でやらないこと』より、一部を抜粋して紹介します。
社会に出てからの「頭がいい」とは?
現代社会では、「頭がいい」と判断されるのは大事なことだ。
「頭がいい」と思われると、周囲の人に信頼され、仕事を任され、評価される。そうなると、自分の力を発揮して、その結果次第で順調に生きていけるだろう。
逆に、「頭がよくない」とみなされると、信頼してもらえず、仕事も与えられず、力を発揮する出発点にも立てずに鬱屈した人生を歩むことになりかねない。
社会に出てから「頭がいい」と評価されるのは、知識量や頭の回転によるわけではない。もちろん偏差値でもない。
周囲に何を期待されているのか、自分はその中で何ができるのかを的確に理解し、期待以上の結果を残し、それをきちんと理解してもらうことと言っていいだろう。
それさえきちんとしていれば、「頭がいい」という評価が得られる。これはそれほど難しいことではない。
ところが、それができない人がいかに多いことか。
頭のいい人がするはずのない行為を人前で堂々として、自分の評価を下げ、「頭がよくない」、それどころか、「頭が悪い」とみなされてしまう。
そして、そのために思うような人生を歩めずにいる。しかも、自分では愚かなことをしているという自覚がない。そのような人がたくさんいる。
ここでは、頭のいい人が人前でやるはずのないことをまとめている。まずは自己診断として使っていただき、自分の行動が頭のいい人にふさわしいかどうかを判断していただきたい。そして、頭のいい人の行動を真似ていただきたい。
多くの方が参考にして行動し、頭のいい人という評価を得て、自分らしい将来を築いていただけると、著者として大変うれしい。