「『豊かなセカンドライフ』は、ちゃんと準備すれば、誰にでも実現できます」と語るのは、社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。井戸さんは、自分が最期を迎えるときに資産がちょうどゼロになるようにお金を設計していく<ゼロ活>という考え方をすすめています。今回は、井戸さんの著書『ゼロ活 ~お金を使い切り、豊かに生きる!~』から、後悔しない老後を送るためのメソッドを一部ご紹介します。
セカンドライフこそ「ひとり遊び」を楽しもう
60代以降の人生を充実させられるかどうか、意外な分水嶺となるのは、実は「ひとり遊び」ができることだと思っています。
年齢を重ねると住んでいるところもバラバラになるし、体調も以前ほど元気ではなくなるため、若い頃は気軽に会っていた友人や知人と予定を合わせるのがだんだん難しくなってきます。
また、気持ち的にも歳を取るにつれて、他人と一緒にいることが少しずつ苦痛になっていくものです。
これまでの人生では、仕事や家庭などで長年誰かと一緒に過ごしてきた人であっても、定年後や子どもが独立したあとは会社勤めもなくなり、いずれ子どもも独立するので、ひとりの時間が増えていきます。そんな自由気ままな時間に慣れてしまうと、ほかの人と予定を合わせることに面倒くささを感じてしまうものです。
だからこそ、ひとりで楽しめる時間を自ら積極的につくっていくことが大切になってきます。