AIが急速に発達する現代、どのように子育てをしていけばよいか、不安や疑問を抱えている親御さんもいるのではないでしょうか。スタディサプリ教育AI研究所所長の小宮山利恵子さんは、アントレプレナーシップ(起業家精神)に基づいた教育を通して「ゼロからイチを生み出す力=ゼロイチ力」を育てることが、これからの社会で求められると話します。そこで今回は、小宮山さんの著書『好奇心でゼロからイチを生み出す 「なぜ? どうして?」の伸ばし方』から、一部を抜粋してお届けします。
AIと人間の新しい関係性
AIの進化で労働環境も大きく変わりつつあります。
ChatGPTのような先進テクノロジーが登場すると、私たちの仕事を奪われてしまうのではないか? 我が子の将来の仕事はどうなるのか? と不安に感じている人も多いです。けれども、AIが代替できる単純作業やマニュアル業務が多い仕事が減る分、人間がより人間らしい仕事をできるようになる、とも言えるのです。
日本は少子高齢化に伴う人手不足が深刻化していますから、AIを活用して業務効率化を図る企業も急増しています。
PwC Japanグループの調査によると、日本で生成AIを活用・推進している企業は2024年春に70%近くに達し、2023年から大幅に増加しています。
しかし、AIの活用効果が期待通りかそれ以上だと回答した企業が60%近くある一方で、期待未満だったと回答した企業も18%あり、AIを活用できるスキルやリテラシーの二極化も見えはじめています。