(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
年齢とともに心と体が変化していくことに、悲観的になってしまっている人は多いのではないでしょうか。しかし、ビューティ・ライフスタイルデザイナーの藤原美智子さんは、「自分らしさは変わっていくもの。大人だってどんどん自分を更新しよう!」と前向きに語ります。今回は藤原さんの著書『何歳からでも輝ける秘訣』から一部を抜粋し、再編集してお届けします。

50歳で始まった夫婦だから、わかること

私たち夫婦は1年間の交際期間を経たのち、私の50歳の誕生日に入籍しました。夫は3歳年上。世間でいうところの「大人婚」です。結婚して少ししてから「大人婚にはいい面だけではなく、ときには困った面もある」ことに気づきました。

私は長く自由気ままにひとり暮らしをしていたので、結婚当初は自分以外の人間が常に家にいることが不思議だったし、自由が狭まったように感じることもありました。それに二人とも大人ですから、ライフスタイルも好みも確立しています。歩み寄れず「どうして!?」と互いを責めて、けんかしたことも多々ありました。

でも、私たちの場合はそれがよかったのでしょう。言いたいことや思ったことを言葉や感情に出すうちに、「なるほど、こういうことは嫌なのね」と知り、そうしないよう心がける。あるいは「それは、あまり好きではない」と伝えると、夫はそれを改めてくれる。こうして互いに少しずつ歩み寄っていけたのです。

たとえば、こんなことがありました。

私は整理魔なのですが、夫は真逆のタイプ。結婚して少しした頃、夫の部屋を掃除しているときにゴミだと思って捨てたものが、あとでそうではなかったとわかったことがありました。正直に言うと、まず「ゴミではなかった」ことに驚き、そして人のものを勝手に判断してはいけない、という当たり前のことに気づいたのです。

今となっては笑い話ですが、人と一緒に暮らすときに最も必要なのは、相手を尊重する気持ち。それを日常レベルで気づかせてもらったというわけです。