イラスト:曽根愛
老いた親の世話は、子ども世代の生活、健康、夫婦仲……、さまざまな面に影響を及ぼします。親のことをほったらかすわけにはいかない、きちんど面倒をみたい。そう思うほど、子ども側の肉体や精神に重い負担がのしかかります。
同居して、あるいは遠距離で介護する。親のために時間を割く、費用を負担する。さまざまな形で老いた親の面倒を見ている読者53人から寄せられた心の裡は――

いったいいつまでお金がかかるのか

先が見えない親の世話に、心身は疲れ、金銭的な不安も大きくなるばかり。育児と違うのは、いつおわるかが誰にもわからないことかもしれません。

義母(83歳)を施設へ入れたが、年金だけではまかなえず、今は義父母の貯金を取り崩している。

貯金が底をついた時に、私たちの老後資金を提供することになるのかと思うと不安が募ってしまう。

(53歳・主婦/介護歴1年)

 

同居する実母が79歳になってからは生活費を一切もらっていない。家事全般もすべて私がやっているのに、毎日毎日愚痴ばかり聞かされる。

認知症ではなく体も動く状態なので、精神的にも金銭的にもダメージを受けるばかり。本当に母に介護が必要になった時がコワイ。

(58歳・主婦)

 

子どもに負担をかけたくない

親の世話で大変だった思い。子どもには同じ思いはさせまいと終活に力を入れる人も多いようです。

母が物を溜めこむ人なので、反面教師にして自分は物を捨て、残される人が困らないように努めている。

(60歳・パート/介護歴1年・要支援度2)

 

ともに90代の義父母、実父の介護をしてその大変さを実感する日々。

自分の娘たちには同じ苦労をさせないよう、エンディングノートを書いたり、夫婦で話し合っている。

(64歳・主婦/介護歴1年・要介護度3)