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「何度もダイエットに失敗する」「体重は減ったはずなのに、ぽっこりお腹が解消されない」など、ダイエットに関する悩みは尽きないもの。そんななか「どんなダイエットに取り組んでも、自律神経がきちんと機能しなければ、脂肪を落としてやせることはできません」と語るのは、京都大学名誉教授・森谷敏夫先生です。そこで今回は、森谷先生の著書『京大式 脂肪燃焼メソッド』から、一部を抜粋してご紹介します。

自律神経で大事なのは、バランスよりも「活性レベル」

「自律神経を整える」という言葉がよく聞かれるように、自律神経といえばたいていは、交感神経と副交感神経のバランスがよい、悪いといった話で片づけられているのではないでしょうか。

「自律神経のバランスがよい」とは体内の環境などに合わせて交感神経と副交感神経が適切に切り替わる状態をいい、「バランスが崩れている」とは、その切り替えがうまくいかず、たとえば、ストレスによって交感神経が優位なまま、なかなか副交感神経が優位にならないといった状態を指します。

もちろん、2つの自律神経がうまく切り替わらなければなりませんが、それよりも重要なのは、自律神経の活動レベルが高いことだと私は思っています。

交感神経と副交感神経がともに活発に働けるようにすることが、全体のバランスを整えることよりも重要なのです。