そんなお風呂好きの私が「サウナー」になったのは…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは千葉県の50代の方からのお便り。子どもの頃からお風呂が好きだったが、あるドラマがきっかけでサウナで「ととのう」体験をしたくなり――。

サウナで「ととのう」

とにかくお風呂が好きな子供だった。家のお風呂もだが、両親がたまに連れて行ってくれる銭湯がいつも楽しみ。やがてスチームサウナつきの銭湯も増え、サウナと水風呂のくり返しが気持ちよく、私をとりこにした。

中高生のころには、私があまりにも長湯をするため、父親が車で送り迎えをしてくれて、3時間ほど入浴することもあった。

大人になりひとり暮らしを始めると、どれだけ長い時間お風呂に入っても、誰からも文句を言われないことに幸せを感じた。雑誌や飲み物を持ち込んでは、飽きるまで入る。自分でもなぜこんなにお風呂が好きなのかはわからない。もしかすると前世でお風呂に入りたくても入れない環境に育ち、その雪辱を今世で果たしているのかもしれない、と思ったりもするほどだ。

そんなお風呂好きの私が「サウナー」になったのは、サウナをテーマとしたTVドラマを見たのがきっかけだった。サウナ初心者の主人公がいろんな施設を訪れながら、入り方やマナー、そしてその醍醐味を知っていく。

そこではじめて「ととのう」という言葉を知った。サウナ、水風呂、外気浴を順番にくり返すことで、うっとりするほどのリラックス効果を感じるというのだ。これまでサウナと水風呂の往復しかしていなかった私は、そんな感覚とは無縁だった。

それからというもの、なんとかしてととのいを体験したくて、本を読んだりユーチューブを見たりして、サウナの入り方を調べた。ついには「サウナ・スパ健康アドバイザー」の資格にも挑戦し、サウナが身体に与える効能なども学んだ。

サウナハットやマット、さらには心拍数などがチェックできるスマートウォッチまで購入し、今はめでたく、ととのいを感じられるようになった。

ととのうことを知らずにいた過去の自分は、実にもったいなかったとも思う。しかし、あのころは純粋にお風呂を楽しんでいたのだから、それはそれで良かったのだろう。

空前のサウナブームである昨今、人気の施設は若者で混み合っているが、そこは持ち前のおばちゃんパワーを発揮し、サウナ室の上段や露天スペースの椅子を確保するべく、日々奮闘している。

そんな私の夢は、本場・フィンランドのサウナに入ること! まだ赤ちゃんの孫2人と将来、一緒に行けたら最高だ。


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