茶道家の竹田理絵さんは、これまで国内外の方々に茶道の魅力を伝えてきた経験から「お茶には、人の心をそっと整える力がある」と語ります。日常生活で生まれるイライラや疲れ、不安などをやわらげるヒントが見つかるかもしれません。そこで、竹田さんの著書『一日5分で自分をリセットする ひとり茶道』から一部を抜粋し、心を癒やすための茶道の精神についてご紹介します。
利休七則とは?シンプルな心の教え
茶道というと作法や形のことが頭に浮かびがちですが、利休が大切にしている茶道は心についての教えです。形だけきちんとしていても、心がなければ本当の茶道ではないということです。
それでは、利休が残した教えを見ていきましょう。
利休七則
1、茶は服のよきように点て
2、炭は湯の沸くように置き
3、夏は涼しく冬は暖かに
4、花は野にあるように
5、刻限は早めに
6、降らずとも雨の用意
7、相客に心せよ
これは茶の湯とはどのような心構えで臨むべきものかを示した七つの教えですが、お茶室を離れても、暮らしのなかで応用できる心の整え方の原点とも言えます。