中園ミホ
中園ミホさん(写真:本人提供)
連続テレビ小説『あんぱん』の脚本を手がけた中園ミホさんは、占い師としても活動してきた経験から、「60歳で運気は一巡して、2周目の人生が始まる」と語り、40代以降の人に向けて「新しい人生を恐れないこと」を勧めます。そこで今回は、そんな中園さんの著書『60歳からの開運』から抜粋し、再編集してお届けします。

50歳で「中年の危機」が訪れた

60歳で運気が一巡して、新しい人生が始まる。その巡り合わせを私自身が実感した話をさせてください。

私は人生で仕事がなくなったことが2回あります。

1度目は50歳を過ぎた頃です。40代で『やまとなでしこ』『ハケンの品格』などのヒット作に恵まれた私は、当時、傍目からは順風満帆に見えていたと思います。けれど、実際は違いました。連続ドラマを書くたびに視聴率のプレッシャーと戦っていました。

当時のテレビ局では、視聴率がコケればプロデューサーは他の部署に飛ばされ、脚本家は干されてしまいます。若い才能もどんどん出てくるし、他の人がヒットを飛ばせば羨ましくて、ならば努力したり研究すればいいのにヤケ酒を飲んだりして、ますます落ち込み、振り返れば、あまり幸せじゃなかったと思います。

そんな時期に、ぱたっと仕事がなくなったのです。すごく焦りました。世間からは「ヒットメーカー」と呼ばれたこともあったので、「本当は仕事がない」なんて言い出せません。ただ、「年齢的に若作りしてトレンディドラマを書くのはきついかも」と、自分自身で限界も感じていました。

駆け出しの頃ならいざ知らず、50歳で仕事がなくなる――。そう、私にも「中年の危機」が訪れたのです。