連続テレビ小説『あんぱん』を書くことになったわけ
その時、私は先輩脚本家の大石静さんに相談しました。50歳になって仕事がないなんて、なかなか言い出しづらいけれど、カッコつけていても仕方ありません。素直にありのままを話すべきだと、洗いざらい現状をお話ししました。
すると、大石さんは「それならNHKだわね」と、すぐに親しいプロデューサーを紹介してくれて、林真理子さん原作の『下流の宴』を私が脚色することになりました。
こうして大石さんのおかげで最初の危機を乗り越えたのですが、危機は再び60歳を越えた頃にやってきました。53歳の時から始まった『ドクターX』をはじめとするテレビ朝日の10月期のドラマを書くのが、私の1年のルーティンになっていたのですが、それが急に途切れたのです。
私は、慌ててNHKに企画書を持って営業に行きました。すると、「朝ドラを書きませんか?」というお話をいただくことになりました。その結果、2014年の『花子とアン』以来、私が書くことになった2度目の朝ドラが『あんぱん』です。
