
「男並み」という気持ち悪さ
女流って気持ち悪いなやめてよね からめとろうとする手をはたく 『水の乳房』
ささ、お嬢様今日は特別なアフタヌーンティーのご準備。お皿は全てマイセン、また、ケーキもマカロンもジュレもすべて苺づくしでございます。女性は苺が好きですからね。赤やピンクも大好きですからね。
さて、作品は1990年代のもの。今に比べるとおっそろしい時代でございますな。女流という言葉がまだ生きていた時代でございます。短歌雑誌でも、女性歌人特集ではなく、女流歌人特集が組まれていた時代。この女流という言葉は屈辱的でございます。もっと時代のひどい言葉だと学問や美術に優れた女性作家を閨秀作家と呼ぶ時代さえありました。閨に秀でると書いて、優れた女性をさすとは……どういった意図があったかわかりませんが、作家性より前に女性性を求められていることは明らかでございましょう。
そして現代! 令和! 女性総理も誕生! 女性活躍、女性の管理職や社長の数もどんどん増えてきています! これからは一躍、女性の時代でございますねお嬢様! わたくしめも応援しておりますぞ! と言ったら最後、ガツンバシャン! ティーカップを投げられてしまいました……。ああ、マイセンの素敵なカップが粉々に……。お嬢様、どうかいたしましたか? わたくしめはただただ、女性の活躍に目を細めて応援を、ああ、やめてくださいまし、ティーポットまではご勘弁を! それも由緒正しきマイセンの! あっ! あっ! あーーーー! 粉々でございます。お嬢様は大層お怒りで。マイセンは粉々どころかわたくしめの燕尾服もアツアツのビチャビチャでございます。
女性応援、女性活躍って気持ち悪い? どういうことでございましょう。だって女性が今までリーダーになることも少なかったですし、女性が男並みに活動できる場だってあまりにも少なく……。え、その男並みという言葉がいけないのでございますか? 男を標準値にして女性を活躍させることがおかしい……そうでございますか? だって会社も社会も男性が中心ですし、その中で……、はっ! この発想が元凶でございますね!
改めてこちらの歌のお振舞いとなりそうでございます……。
