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子育てや仕事で「褒めるのが苦手」「どうやって褒めたらいいかわからない」といった悩みを抱えていませんか。「褒めるのに、特別な才能は必要ありません」と断言するのは、広告マーケティング会社で20年以上商品・サービスの「よさ=褒めポイント」を見つけ出してきたクリエイティブディレクター・コピーライターの山本渉さんです。今回はそんな山本さんの著書『できるリーダーはどこを「ほめる」のか? チームが自然と動き出す「戦略的ほめ方」』から一部引用、再編集してお届けします。

褒めの上級テクニック:「間接」「望遠」「未来」

「褒め方」の中でも一歩進んだ、上級者の褒め技をご紹介します。より深く相手の心に届き、行動を引き出すアプローチです。

第三者経由で伝える「ワンバン褒め」

「ワンバン褒め」とは、本人に直接言うのではなく、他の人を介して伝える方法です。

たとえば、「Aさんが、企画書の切り口が鋭いって言ってたよ」といった褒め方です。これは、いわば「ワンバウンド」させた承認です。

この手法のメリットは、「本音っぽさ」が出る点にあります。

心理学ではこれを「ウィンザー効果」と呼びます。直接よりも、第三者を介して伝わる評価のほうが信頼されやすく、心に残りやすいという心理的傾向です。

多方面でメンバーを評価していると、まわりまわって間接的に本人に届くことがあります。そんなときは、直接伝えた以上の効果を発揮するものです。

また、この技法は組織が大きくなるほど効果を発揮します。本部長クラスが「部長が、君のことをとても評価していたよ」と伝えれば、メンバーにとっては想像以上に嬉しいものです。同時に、評価を伝えた部長との関係も強まり、組織全体の空気作りにも役立ちます。