イメージ(写真提供:Photo AC)
世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、50代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第62回は「買い物が億劫になってきた」です。

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テレビは友達

最近、テレビとブルーレイレコーダーを購入した。結構な大型家電だ。実はテレビを17年、レコーダーを10年近く使った。ついにハードディスクに限界がきたのか、録画ができなくなってしまったので購入を決めた。ちなみにどちらもシャープ製品。焼きが回ったテレビはよしとして、令和なのだから「ブルーレイレコーダーを買わなくてもいいのでは?」と突っ込まれそうだけど、そうもいかない。仕事で時折、ブルーレイディスクが送られてくることもあるし、自分で購入したディスクもたくさんある。

主力メーカーが相次いで撤退して、割高になっているのは承知しているが、私には必要なのだ。おそらく命尽き果てるまで、しつこく買う気がする。

そしてテレビは単身住まいにとっては、欠かせない相棒。自宅にいれば朝から晩までテレビはついているし、音楽も聴く。なんなら「ウッソだね(笑)」「えー? マジか」と、日々テレビに話しかけているので、心が孤独にならないためのインフラなのだ。買うぞ、いまベストなものを買うぞ。少し、鼻息が荒くなった。

(はて……?)

コーヒーを啜りながら、購入計画を考え始めると首を傾げた。なんせ、購入するのは10年ぶりなのだから、浦島太郎状態。家電量販店? アマゾン?? 中国製のテレビ??? 選択肢の大波が押し寄せてくる。独身女性が突然、ママ友会に放り込まれたようなもので、まったく頭がついていかない。落ち着け、私。こんなときは自分の職業に“編集者”が並んでいるのを思い出せ。編集者とは一冊、1ページを作成するために資料をかき集めて、発売までの時間を逆算して、スケジュールを立てる。そう、まずはゴールを決めるのだ。今回のミッションは「設置するサイズにあった43インチのテレビと、シャープのブルーレイレコーダーを予算20万円で買う」。シャープにこだわっているのは「ドラ丸」と呼ばれている、連続ドラマを一気に毎クール録画してくれる機能が便利だから。よし、次は情報収集だ。