イラスト:柿崎こうこ
「免疫力を上げるというより、下げない生活習慣が大事」と指摘するのは、血管ケアのエキスパート、池谷敏郎先生です。血糖値コントロールが鍵という対策とは?(構成=島田ゆかり イラスト=柿崎こうこ)

【食のルール】朝は不足しやすい栄養素を優先的に摂る

1日3食、必ず食べています。特に朝食を抜くと、過食を招くなどして血糖値が乱高下しやすく、生活習慣病のリスクが高まるので、食べるのが大前提です。生活習慣病は動脈硬化につながり、臓器の循環障害の危険性を高めます。

また、血糖値の異常が免疫力に悪影響を及ぼすこともわかっているのです。新型コロナウイルス感染症で、糖尿病など生活習慣病の人に重症化のリスクがあると報道されていたのは、こうした理由からです。

私の朝食ルールは、1日のうちで不足しやすい栄養素を優先的に摂るということ。通常、過剰摂取しやすい炭水化物・糖質は最少限にして、水溶性食物繊維やビタミン、ミネラルをしっかり摂るようにしています。そうすると、仮に昼食がラーメン、夕食が丼ものなどになってしまっても、1日単位で見れば栄養バランスがとれるというわけです。

わが家の朝食は、ニンジンリンゴジュースと、ヨーグルトに蒸し大豆を入れたもの。これでビタミン、ミネラル、たんぱく質と適度な糖質、食物繊維を摂ることができます。また、食後の血糖値の急上昇を抑えられ、高血糖の反動で血糖値が下がりすぎるリスクも軽減できる。昼前に空腹になることもないので、昼食のどか食い防止にもなるのです。

昼食も低糖質。コンビニで多めのカット野菜とともに、マカロニ卵サラダ、冷凍プルコギを買い、クリニックで食べています。大皿にカット野菜を敷き、その上にマカロニ卵サラダ、温めたプルコギをのせて食べると美味しいんですよ。

夕食はしっかり食べますが、自宅で食べる場合は基本、和食。野菜を多めに、ごはんは小皿に盛ってテーブルに置き、おかずをメインに取り皿を用いて食べるようにしています。