イラスト:大塚砂織

中国流食べ残し禁止。料理の注文数制限も

円卓いっぱいに並べられた大皿料理を囲み、家族や友人とおしゃべりしながら、ワイワイと楽しむ。中国人が大切にしている食卓の風景だ。ところが、この伝統文化を揺るがしかねない「食べ残し禁止令」が今年8月、習近平国家主席の重要指示として発表され、人々は戸惑っている。

メンツを重んじる中国では、客人に食べきれないほどのごちそうを振る舞い、客は食べ残すことによって、満腹だと示すのが流儀。料理をきれいに平らげると「量が十分でなかった」と解釈され、ホストの顔を潰すことになるのだ。

一方で、注文のし過ぎによって出る大量の残飯と、それに対する人々の無関心が目に余るのも事実。「打包(ダーパオ)」と声をかければ、ほとんどの店で食べきれない料理を快く持ち帰らせてくれるのに、もったいないという意識が希薄だからか、持ち帰らない人は多い。