《 お悩み 》
ネガティブな性格です。でも実際に、私の人生で幸せを感じる出来事は起こっていません。「人は生まれる時にスプーン一杯の幸せをもらってくる。その幸せを少しずつ使う人もいれば、一気に使ってしまう人もいる。でもトータルで見れば、みんな平等!」という話がありますが、ずっと楽しい人生を送る人もいれば、苦労続きの人もいる。絶対に不公平だ!とつい思ってしまうのです。 (39歳・会社員)
《 酒井さんの解答 》
あらゆる環境に己を晒せ
ネガティブだろうがポジティブだろうが、他人の芝生が青く見えたり、感情や思考が袋小路に迷い込みがちだったり、現実を直視できなかったりする方は、自分の目で確かめて判断する癖を身につけ、生涯にわたって見聞を広げていく術を会得すると、劇的に生きやすくなると思います。
親、学校、ニュース、本などから見聞きしたことを鵜呑みにするのも、私から言わせれば考えもので、右から左で十分。よっぽど心に刺さったもの以外は捨ててよし!
この取捨のために、アンテナを下ろさず行動し続けてほしい(39歳やろ?しっかりせい。人のせいにすな。ほとんどあなたの勘違い! 自分改革に本気なら、ここも楽々突き破れ)。
人間は透明人間みたいなもんなんです。自分だからこそ自分がわからない。口の臭さは主知らず、です。
あらゆる環境に己(おのれ)を晒して雨風に打たれ、時には卵や絵の具を浴びせられて、外側のわずかな輪郭を現す。「そうか! これが私なのかもしれない!」。これが肝心。
無常観や衝撃に心が固まって、消えそうになることもあるかもしれない。でもそうして心が多様な色彩や形を成すことで、今度は内側からわずかな輪郭を現す。
このように己を晒していくことでしか、自分を摑むことはできません。一歩一歩、強く優しくなること。他者を思い寄り添うこと。それぞれの立場や境遇にも、必ず痛みはある。
不平等と思うなら実力でひっくり返せ。金がないなら人一倍働け。やった者勝ちですから平等だよ。以上です。