2021年8月24日号
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[特集]
〈気持ちもからだもラクになるから〉
暮らしを小さく整える

家で過ごす時間が長い今、暮らしのあり方を、もう少しシンプルに、コンパクトにできたら、からだへの負担もずいぶん軽くなります。ホンネを言えば、大がかりな片づけは億劫。でも、モノが少なければ整えるのもラクです。これから先、老いの時間を心地よく機嫌よく、軽やかに暮らすためのコツをたっぷりとお届けします

●注目記事●

〈大病克服から終活がはじまった〉
夫婦喧嘩せずに減らす極意、お教えします
池波志乃×中尾彬

仲睦まじい中尾彬さん、池波志乃さん夫妻は、それぞれ大病を経験したことをきっかけに、人生後半の始末に着手しはじめた。「ものを手放したことで楽しいことが増えた」という2人に“身軽になるコツ”を聞いた

中尾 コロナのせいで時間の余裕ができて、この1年半で150冊は本を読んだかな。それも、ここ数年で整理した本のなかで「これは処分せずにおこう」と決めた本を30~40年ぶりに再読してるんだ。

池波 私たちは6年くらい前に、家から何から大がかりに断捨離したのよね。千葉のアトリエ、沖縄のセカンドハウス、都内の自宅に2人の持ち物がそりゃもう大量にあって。業者さんに引き取ってもらうときは、本だけでも軽トラックで何回も往復してもらったわね。

中尾 手元に残した吉行淳之介さんや開高健さんの作品などが、この年になってわかるようになってね。文章から浮かんでくる「絵」が、30代で感じたものとはまったく違うんだ。それが実に面白い。

池波 私は推理小説が大好きで、買う本はその系統ばかり。でもあなたが「志乃に合うと思うよ」と勧めてくれた本を手に取ったら、面白くて。昔の紀行文や世界の食文化の本を読んで、「次はこの料理を作ってみよう」ってなるの。

中尾 だから、台所用品や調味料もだいぶ処分したはずなのに、最近また増えてきたんじゃないか?

池波 結婚したときからの習慣で、夕食には毎日「お品書き」を書いて、いろいろ手作りしてきたでしょう。でも60歳を過ぎる頃、今後は手の込んだ料理はプロの店で、特別な食材は旅行先で食べようと2人で話していたのよね。それがコロナで自宅で過ごす時間が増えたから、慌てて買い直したの。(一部抜粋)

他にも、岸本葉子さんのエッセイ「細胞が生まれ変わるようにモノと心を新陳代謝させて」、専門家によるノウハウ建築士が自らリフォームした老後も快適に過ごせる家」、「〈5つのステップでモノがない部屋に〉ひとまず寄せる!捨てない片づけ」など。
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[第二特集]
真夏の怪奇ファイル

常識ではありえない霊体験、超常現象に遭遇したひとたちのほんとうにあった奇妙な話。あなたはどう読みますか

●注目記事●

〈不思議な体験は数あれど〉
お稲荷様に呼ばれてずっとお祀りする覚悟を決めた
室井滋

幼い頃から、説明のつかない体験をたびたびしてきたという女優の室井滋さん。時には恐怖を感じることも。その体験から見出したことは

役者というのは、誰かの生涯を演じるので、ちょっとイタコ的な要素があるように思います。

この仕事をしていると旅も多いため、夜しっかり眠らないと翌日の仕事に影響します。でも宿では部屋が割り当てられているので、自分では選べない。薄気味悪い部屋にあたることもあります。私の場合、そのような部屋に入ったとたん、鉄錆を舐めさせられたような感覚が唾液腺から出てくる。その瞬間、「あっ、ヤバい」と感じます。でも、ワガママな女優だと思われそうで、「部屋を替えてほしい」とは言いにくい。我慢して寝ていると、電灯がチカチカ点いたり消えたりするとか、たいてい何かおかしなことが起きます。

愛知県のある宿に10日ほど滞在した時もそういう部屋だったので、怖いからテレビを点けて寝ることに。錦織選手のテニスの試合をやっていたので、ボールの音を聞きながら眠りにつきました。(一部抜粋)

他にも、読者体験手記傑作選「「人の死がわかる」。幼い頃から 忌まわしい能力に翻弄されて」「午前2時、金縛りで動けない枕元に 鎧兜の武者が現れた」、川奈まり子さんのインタビュー「〈「怖い話」を集め続けて〉亡くなった方の魂が生きる者にかかわろうとする」など。
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[読みもの]

〈追悼 李麗仙さん〉
母は唐十郎と「状況劇場」を最期まで愛した
大鶴義丹

唐十郎さん主宰の劇団「状況劇場」の看板女優として人気を博し、「アングラ演劇の女王」と称された李麗仙さん。その後、テレビドラマや映画でも活躍していましたが、6月22日、肺炎により他界。79年の人生に幕を下ろした母について、息子の大鶴義丹さんが今、思うことは

その日の朝、母の入院先の担当医から「すぐに来てください」と電話があり、妻と駆けつけました。うちから病院までは走って約3分ほど。到着したとき、心電図モニターはすでに心肺停止を表す「ピー」の連続音が鳴った状態でした。

覚悟していたことではありました。ここ数年、体の状態は悪くなる一方で、今年に入ってからは、会話もできないレベルになっていましたから。医師からは、すでに1ヵ月半前のゴールデンウィークの頃、「ダメでしょう」と言われていました。それを思えば、「おかん、けっこう頑張ったじゃないの」というのが正直な気持ちです。

母が脳梗塞を発症したのが2018年。麻痺など後遺症はいろいろあって、リハビリを続けるも、よい兆しは見えない。母とは玄関も別々の二世帯住宅に暮らしていたのですが、この先、うちで面倒を見るのは難しいと判断。介護つき老人ホームに入所してもらうことにしたのです。

母自身も自分の体の状態に、「これはもう無理だ」と判断したのか、入所をすんなりと受け入れました。それが19年の春。脳梗塞を相次いで発症していたことは、その後のMRI検査でわかりました。やがて母の状態は坂道を転がるように悪くなり、今年初め、ホームから病院へ。そして、退院することなく逝ったのです。(一部抜粋)

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[カラーグラビア]

不思議な力を使えたら
中村倫也

ゆるふわ大学生から元暴力団員まで、振り幅の大きい役柄を独特な色気と存在感で演じて魅せる、俳優の中村倫也さん。ブレイクまでの壁と、今の癒やしは――

僕という人間は、皆さんの目にどこか謎めいた存在として映っているのでしょうか。以前から「何を考えているのかわからない」とか「壁を感じる」などと言われがちで、役者になってからも「カメレオン俳優」「ゆるふわ」「つかみどころがない」などの形容詞をつけて紹介されることが多いのです。

そうか、僕ってそんなふうに見られているんだなーと思う一方で、「なるほど、まだ形容詞が必要なポジションなのか」と、わが身を振り返ってみたり……。すでに確固たる地位を築いていらっしゃる俳優さんは、そういう言い方をされないですもんね。とはいえ、全部ひっくるめて面白いので、最近では「もう好きなように見てもらって構わないです、どうぞどうぞ!」という気持ちでいます。(笑)(一部抜粋)

 


他にも、

〝ギラギラ〞を脱ぎ捨てて
桐谷健太

〈元軍国少女が封印した「終戦」〉
昭和20年夏、満州で起きたことを今こそ語ろう
澤地久枝×上野千鶴子

〈人生はいつ誰と出会うかがカギ〉
酒が言わせた「弟子になるか」。紅白への道をどんと行け!
吉幾三×真田ナオキ

〈宝塚 すみれ色の未来へ 宙組〉
ミュージカル『シャーロック・ホームズーThe Game Is Afoot!ー』
~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~
タカラヅカ・スペクタキュラ―『Delicieux!ー甘美なる巴里ー』
真風涼帆・潤花

〈清水ミチコの三人寄れば無礼講〉
ゲスト 江上敬子(ニッチェ)&白鳥久美子(たんぽぽ)

などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!

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