母はショック、娘は嘆息。双方の言い分や感情のトラブルを、家族問題についてアドバイスしてきた信田さよ子さんが解決します。第2回も母親側からのお悩み。突然娘に絶縁宣言をされたというが…(構成=篠藤ゆり イラスト=星野イクミ)
【相談2・母からの悩み】
娘からの絶縁宣言にとまどっています
Bさん(パート・71歳)
自慢の娘(49歳)は、子持ちのキャリアウーマン。しかし突然、「自分はアダルトチルドレンだと思う。母になってからあなたの育て方に疑問がわいた。もう連絡しない」というメールが来た。私の言葉のせいで、子どもの頃から自尊心が持てなかったという。
たとえば「あなたがいるから離婚できない」と私が言ったとか。彼女が仕事で大変だったときは、「努力が足りない、あなたならできるはず」。結婚するときは、「一生幸せにね」と、その都度励ましてきた。
私自身は貧乏育ちだったから、娘のためによかれと思ってやってきたことなのに……。
たとえば「あなたがいるから離婚できない」と私が言ったとか。彼女が仕事で大変だったときは、「努力が足りない、あなたならできるはず」。結婚するときは、「一生幸せにね」と、その都度励ましてきた。
私自身は貧乏育ちだったから、娘のためによかれと思ってやってきたことなのに……。
【アドバイス】
少しずつ不満が積もり、ついに限界に達した
娘さんからの絶縁宣言は、まさに青天の霹靂だったのでしょう。でも娘にしてみれば、少しずつ不満が積もり、ついに限界に達したのです。というのも、自分自身が子育てをするなかで、自分が母からされたことが改めて見えてくる。
すると、「私はわが子に、母に言われたようなことは言えない」「母はなぜあんなことを私にしたのか」という思いが溜まっていく。やがて、もうこれ以上母親と仲良くすると自分が壊れてしまう、と思うわけです。