ケアプランの押印トラブルも
ケアプランとは、介護サービスの計画書ですが、これが利用料の目安にもなります。分かりやすく言えば、利用計画書でもあり、見積書でもあるということです。ケアマネジャーがケアプランを立て、その説明を聞いて、親族が納得すれば押印することになります。
利用者家族の代わりにケアマネジャーが押印していたことで、トラブルになるケースも。
首都圏のある地域では、利用者の通報でケアマネジャーの不法行為が発覚し、その事業所を利用している利用者全件に電話をかけ調査を行いました。その結果、数多くの不正が発覚し、ケアマネジャーの処罰や事業所の調査・指導が行われました。
遠距離介護では、電話で説明を聞き、(面倒だから)「代わりに押印しておいて」と言いたくなる気持ちもわかりますが、裁判になった場合、大きな問題となります。ケアプランは契約行為です。仮に事業者とトラブルになり、「勝手に押印された」と裁判で主張しても、シラを切られたらそれまでです。というのも、誰でも触れる場所に印鑑を置いてあった場合、誰が押印したのかを立証するのは非常に困難だからです。
押印という手続きを簡単に考えずに、遠距離介護で帰省ができない場合は、ケアプランを必ず郵送してもらい、分からないことは確認したうえで、印鑑を押すようにしましょう。 トラブルを防ぐためにも、認知症が進んだ親の元には、印鑑を置かないこもお勧めします。