誰かをホメるときにまず重要なのは「惚れレンズ」越しに対象を見ることです。(写真提供:PhotoAC)
上司から、友達から、家族から、そしてSNSで知らない人からも。世間に増大しつづける《ダメ出し》で、社会がどんどん窮屈になってきていると感じることはありませんか?コピーライターであり「世界ゆるスポーツ協会」の代表理事でもある澤田智洋さんは、意図的に相手をホメる《ホメ出し》の言葉の力で、《ダメ出し》が蔓延する「呪いの時代」から「祝いの時代へ」変えていけると呼びかけます。
では、具体的にどうやって《ホメ出し》をすればよいのでしょうか。まず必要なのは相手に対する『姿勢を整える』ことから始まるそうで――

「ホメる」の一歩は、「惚れる」から

それではまずは「何をホメればいいか」という話です。その前提として必要なのは、ホメ出しの姿勢を整えることです。つまり、どのような態度で、モードで、あるいは目や耳で、相手と向き合うべきかというスタンスをつくるべきなのです。まず、

1)惚れる
2)観察する
3)発見する

の3つを軸に、姿勢づくりを始めていきたいと思います。

さて、いきなりですが質問です。

最後に惚れたのは、いつですか?

恋を何年休んでますか?みたいなテンションで言ってしまいましたが、実際あなたはどうでしょうか。惚れるとは、何も恋愛だけに限定した感情ではありません。こんまりこと近藤麻理恵さんが提唱する、「ときめくものは捨てない」の「ときめく」とは、服や日用品に惚れているともいえます。

実は、「ホメ出し」の一丁目一番地は、相手に「惚れる」ことです。

コピーライターの仕事も、目の前の企業や商品に惚れることから始まります。惚れるから、ホメる(コピーを書く)ことができるわけです。