人に打ち明けられない不調や悩み。日々医療は進歩し、治療法が開発されていることも。大切な自身や家族の健康は、ぜひ医師に相談してみてください。女性に多い病気を中心に、症状、原因、治療、予防の4つの観点でご紹介します。第17回は、「水虫」です。
(取材・文/読売新聞 渡辺勝敏)
この記事の目次
〈症状〉ジュクジュクするものや皮膚が角質化するものも
〈原因〉真菌が増殖しアレルギーを起こす 〈治療〉薬は広範囲に長く塗り続けて 〈予防〉清潔を心がけ足の健康を保つ

〈症状〉ジュクジュクするものや皮膚が角質化するものも

水虫は、足の指の間の皮がむけ、ジュクジュクしてかゆみが出る病気ですが、タイプは一様ではありません。足の裏に小さな水疱ができるものは「小水疱型」で、靴を履いていられないほどの強いかゆみが出ることがあります。10年以上水虫を繰り返していると、足の裏の角質が厚くガサガサになってシワが深くなり、粉が吹いたように。これは「角質増殖型」という水虫で、手にうつると手荒れと間違われることも。

皮膚から爪に入り込み爪が厚く硬くなったり、変色したりするのが爪の水虫である「爪白癬せん」。長年かかえている方も少なくない疾患です。角質増殖型や爪白癬は、かゆくはありません。

日本人の4人に1人が水虫で、8人に1人は爪白癬と言われます。高齢者の施設で足をチェックすれば、8割の方は水虫。足の裏がガサガサになって爪が厚くなっている状態です。かゆくてジュクジュクしている水虫よりも、ガサガサした水虫のほうが排菌量が多く、人にうつしやすいのです。

(左)角質増殖型(右)爪白癬(写真提供◎比留間先生)