(イラスト◎大野舞)
スピリチュアリストとして、さまざまな角度から読者のお悩みに答え、生きる指針を示してくれる江原啓之さん。現在は熱海に在住し、ていねいな暮らしをしながら日々「生きる上で大切なこと」を発信し続けています。『婦人公論』のリニューアルにあたって始まった新連載「〈幸せぐせ〉を身に着けよう」。第11回は「上司のミスをなすりつけられたら」です。 

Q 上司のミスをなすりつけられたら

A)緊張感が足りなかったと反省し、行動を改める

B)真実は明らかになると信じて、今は我慢する

上司と同じ思考では不幸道まっしぐら

読者の中には、仕事をしている人も多いでしょう。職場では、「理不尽だ!」「納得できない!」と思う場面にたびたび遭遇します。今回のお題もその一つ。本当は上司のミスなのに、いつの間にかあなたの失敗のようになっていて、同僚たちからもあなたが悪いと思われていたら……。さて、どのような態度を取るのが幸せぐせにつながると思いますか?

もしかすると、「私の取るべき行動はAでもBでもなく、せめて身近な同僚だけには真実を知ってもらえるよう努力することだ」という方もいるかもしれません。しかし、それは不幸ぐせ。かといってBのように、受け身のまま自らの潔白が明らかになる日を待つのも、お人好しないい人そうに見えて、不幸ぐせなのです。

なぜかというと、両方とも「やってもいないミスをなすりつけられた私はかわいそう。この悔しさを晴らしたい」という自己憐憫が根底にあるから。また、「自分は仕事のできるいい人」だとアピールしたい気持ちが潜んでいるからとも言えるでしょう。でも、よく考えてみてください。人にミスをなすりつけた上司だって、同じく仕事ができるいい人でいたいから他人のせいにしたわけです。実際にミスをした上司が悪いとはいえ、思考は上司と同じ穴のムジナ。それでは不幸道まっしぐらです。