渡辺さん「1日に必要な野菜の栄養をすべてふくんでいるわけではないので、勘違いのないように」(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
いつも食べている食品には「添加物がたくさん含まれている」ということを意識したことはあるでしょうか。現在、使用が認められている「食品添加物」の数は800品目を超えています。そんななか「食べてはいけない添加物」「食べてもいい添加物」の違いを解説しているのは、食品ジャーナリストとして活躍する渡辺雄二さん。今回はその渡辺さんによる「茶・ウーロン茶」「野菜ジュース」「牛乳」の安全性についての紹介です。

「茶・ウーロン茶」に含まれるビタミンCの意外な使い方

「水代わりに、お茶飲料を飲んでいる」という人も多いでしょう。

街なかの自動販売機には、ペットボトル入りのお茶飲料がズラッと並んでいます。

これらの原料は緑茶やウーロン茶ですが、ビタミンCという表示があるのをご存じですか?

「ビタミンCを強化しているんだ」と思う人もいるでしょう。しかし、本当はそうではないのです。

お茶飲料は時間とともに色が変わっていきます。

色素に酸素が結びついて(これを酸化といいます)、変色するからです。

また、味や風味も酸化によって落ちてしまいます。

ビタミンCには、酸化を防ぐ働きがあります。

そこで、これを添加して色や風味が変わるのを防いでいるのです。

「栄養強化」と思わせて、「酸化防止」とはちょっとズルイですね。

ただ、ビタミンCはもともとレモンやいちごなどにふくまれる成分なので、安全性に問題はありません。