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人工甘味料はジュースやコーヒー、ガムなど、さまざまな食品に使用されている身近な食品添加物です。砂糖を使わずに強い甘さを感じられることから、なるべく低カロリーの食品を選びたいダイエット志向の人などに好まれています。その一方で「独特の味が苦手」「安全性が気になる」などの声も多く、買い物の際に人工甘味料入りの食品を避ける人も少なくないようです。今年7月には、人工甘味料の一つ「アスパルテーム」がWHOによって「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」物質のリストに追加され、話題となりました。よく使われる人工甘味料の種類や安全性について解説します。

人工甘味料とは

化学的に合成されて作られた甘味料を「人工甘味料」といいます。砂糖の数百倍の甘さを持ち、少しの量で十分な甘さをつけることができるため、食品の製造コストやカロリーを抑えるのに活用されています。

(人工甘味料の例)

・アスパルテーム…ジュースやガム、飴などに使用されます。カロリーは砂糖と同じく1g当たり4kcalですが、甘さは砂糖の約200倍です。たんぱく質の成分であるアミノ酸からできているため、通常の食品と同じように体内で消化・吸収されます。

・アセスルファムK…ジュース、アイスクリーム、ガムといったお菓子のほか、漬物や麺つゆなどにも使用されています。1g当たり0kcalで、甘さは砂糖の約200倍です。体内で消化されずに排泄されます。

・スクラロース…スポーツドリンク、コーヒー飲料、菓子パンなどに使用されます。カロリーは1g当たり0kcalで、甘さは砂糖の約600倍です。体内で消化されずに排泄されます。

・サッカリン…ジュース、魚介加工品、醤油、缶詰などに使用されます。1g当たり0kcalで、砂糖の約500倍の甘さがあります。体内で消化されずに排泄されます。

なお、人工甘味料とは別に「天然甘味料」というものもあります。これは、植物から抽出した甘味成分で作られた自然由来の甘味料です。天然甘味料には、キク科の植物を原料とする「ステビア」やマメ科の植物を原料とする「カンゾウ」などがあります。

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