「安かったから」「あったらいいかも」はピント外れの最大要因

物の買い方にしても人づき合いにしても、ピントが外れていると満足いかないもの。物は持ちっぱなしではなく、定期的に「暮らしのピント合わせ」が必要です。自分の気持ちに寄り添い、家族のこと、健康状態、春夏秋冬などいくつかの視点を通して家の中を点検してみるのです。

よくある「安かったから」、それと「あったらいいかも」はピント外れの最大要因。「かもね」に焦点を合わせると、どうしても現実とズレがちです。

あると快適な季節の家電。わが家のインテリアに溶け込みつつ、小回りの効くものを見つけるとうれしくなります。右の木目調のサーキュレーターはドウシシャの「DC ボックスファン」。薄くて軽いのでピアノの上にもちょんと置ける。左の小型扇風機、THREEUP 社の「充電式マルチフォールディングファン」は伸縮式で首振り機能も多彩。コードレスだからちょっと風がほしいとき、あちこち運んで使えます。

ただしこのレンズも日頃から磨いておかないとボヤッとしか見えません。

「ピンボケだから」とすぐ捨ててしまうのはちょっと待って。DIYで手を加えたり、置き場所を工夫したり、試行錯誤しているうちにピントが合って、生きた映像のように見えてきたらしめたもの。映画の重要な登場人物と同様、もはやわが家の一部として手放したくないと思えることでしょう。

暮らしのピントが合うにつれ、居心地もだんだんよくなる。そうやって居場所ができていくんですよね。

※本稿は、『再出発整理-心地よい居場所とお金のつくり方』(‎婦人之友社)の一部を再編集したものです。


再出発整理-心地よい居場所とお金のつくり方』(著:山﨑美津江/‎婦人之友社)

ライフステージが変わるたびに、これからの暮らしを考えて、住まいも生活時間もお金の使い方も見直してきたという「スーパー主婦」山﨑美津江さん。家族の成長に合わせて物の置き場所を最適にし、自分らしくいられる心地よい空間をつくり、限りあるお金と向き合ってきた工夫満載の1冊。「家は、希望が叶う場所であり、いつからでも新しくなれる場所」と話す山﨑さんと、再出発整理をしませんか。