医師の森勇磨先生は「『健康寿命を延ばす方法を一つ上げろ』と言われたら『運動』と答えます」と言っていて――(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が発表した「簡易生命表(令和4年)」によると男性の平均寿命は81.05年、女性の平均寿命は87.09年だそうです。健康寿命はこれよりも更に短い結果となっています。健康寿命を延ばして、できるだけ長く日常生活を制限なく過ごすためには…。医師の森勇磨先生は「『健康寿命を延ばす方法を一つ上げろ』と言われたら『運動』と答えます」と言っていて――。

健康寿命を延ばすには食事≦運動

健康寿命を延ばすために何がもっとも必要か―「食事」と答える人は多いと思います。もちろん、食事も重要な一つの要素です。

ですが、私は「健康寿命を延ばす方法を一つ上げろ」と言われたら「運動」と答えます。

寝たきりとなり重度の介護を必要とする要介護4~5の大きな原因は脳疾患によるものが多いですが、たとえば買い物や調理などの家事が難しいなど、生活の中で手助けを必要とする要支援1~2、杖や車いすが必要な要介護1~2の人は筋肉、骨、関節に問題があることが多いようです。

裏を返すと、筋肉の衰えを防ぐことで、いつまでもひとりで楽しく暮らせる可能性を上げることができます。すなわち自立した生活を続けられ、健康寿命を延ばせると言えるのです。