「我が家は日当たりがいいから外に出ない」は間違い
「我が家は日当たりがいいから外に出なくても日光浴ができる」という考えは間違いです。骨を丈夫にするためには必ず外に出て太陽の下で歩きましょう。
紫外線は皮膚がんの原因になると言われていますが、15分程度の日光浴ではそのリスクは低いと思います。
女性の場合は日焼けによるシミ、シワなど肌の老化が気になる人もいるでしょう。ビタミンDを生成するために紫外線を当てる場所は、約15平方センチメートル(3×5センチメートル)程度の広さがあればどこでもかまいません。
たとえば手の甲や腕、足でも大丈夫です。日焼けが気にならない場所を選び、顔や首筋には日焼け止めを塗ってガードしてください。
ウォーキングには、わずかですが転倒のリスクがあります。現在、すでに足が弱った高齢の人にとっては、屋外のウォーキングが難しいこともあるでしょう。
道路は意外に段差や障害物が多く、ちょっとした凸凹に足を取られてしまうこともあります。また、高齢の親御さんに運動をさせたいが、外に出すのが不安だというケースもあるかもしれません。
その場合は、日光に当たることからははずれますが、まず歩くことを目的としてデパートやショッピングモールなどの中を歩き回るだけでも結構です。
デパートは床が凸凹していませんから、比較的つまずきにくく安全です。高齢の親御さんがいるなら、週に1度でも車でデパートに連れて行き、一緒にウィンドウショッピングをするのはどうでしょうか。
買い物をしながらかなりの時間を歩き回れますし、ひきこもりがちな高齢者にとっては、良い気分転換にもなります。
転倒のリスクはゼロにはなりませんが、まずは歩くことを優先しましょう。転倒が怖いからと歩くことをやめると、どんどん筋肉が落ち、体が弱ってしまいます。すると、かえって少しの段差につまずいて転倒しやすくなり、骨折から寝たきりになる危険が高まります。
動けるうちは歩く―健康寿命を延ばすためにはこのことを頭に入れておきましょう。
※本稿は、『その選択が健康寿命を決める』(マイナビ出版)の一部を再編集したものです。
『その選択が健康寿命を決める』(著:森勇磨/マイナビ出版)
健康寿命を延ばすためにできることは? 正しい知識から自分で健康を選択しよう!