負けた試合のあとの車の中が重い…

ありがたぁい、と思う反面、ここまで一人で頑張ってきた「わたし」が特段名前を呼ばれて褒められることも、「お母さんありがとう」の特集に挙げられることもなく、ぬるっとこのまま5年前の生活に、何事も無かったように戻ってしまいそうなのが、やや不服ではある。いややっぱりここは、ありがとうだな。

瑛介に至っては、これまで野球にほとんどついていられなかった父が…いる。毎週、いる。

家で指導を受けるのと違って、グラウンドで野球を見られて叱られる熱量は相当高い。
ほぼどこのお父さんと子どもも同じだと思うが、負けた試合のあとの車の中の雰囲気ほどヒンヤリピリピリするものはない。これまで疲れて口開けて寝ていられた帰り道は、遠く長く、細く暗く感じるのかもしれない…あーやだやだ。

5年といえば長いようで、あっという間だった。

その間長男は大阪に行っていろんなことを経験し、年が明けるとまた神奈川に帰ってくる。見た目だけで言ったら5年前とはまったく別家族のように、翔大も瑛介も図体が大きくなり、夫も私も「サイズ感」が違う。そしてもう、若かない。

とりあえずはしばらく、5年間の長ーい潜水から一度プハッと顔をあげてもらって、ゆっくり体を休めてほしい…と思っている側で、やっぱり何やかんやと忙しい元木。久々に握るゴルフクラブも、ご機嫌いかがかしらね？