優しさを感じる

茶道でも、穏やかな心や表情はとても大切です。

小さな茶室の中では、お茶を点てる人の空気感も伝わりやすく、和顔で和やかな心で点てられたお茶はほっとする優しさを感じます。

仏教の教えにある「無財の七施」という、財がなくてもできる七つのお布施のひとつに「和顔施(わがんせ)」があります。和顔の和やかな笑顔は、周りの人も優しさを感じ笑顔になります。自分も周りの人も気分が良くなる、和顔を心がけたいですね。

「無財の七施」には、和顔施以外にも、次のようなものがあります。日常でも積極的に取り入れてみてください。

・眼施(がんせ)……優しいまなざしですべてに接する
・愛語施(あいごせ)……優しい思いやりのある言葉を使う
・心施(しんせ)……思いやりの心で他人に接すること
・身施(しんせ)……身体を使って奉仕すること
・床座施(しょうざせ)……座席や立場を他人に譲ること
・房舎施(ぼうしゃせ)……自宅に人を迎えてもてなすこと

 

※本稿は、『「お茶」を学ぶ人だけが知っている――凛として美しい内面の磨き方』(実務教育出版)の一部を再編集したものです


 

「お茶」を学ぶ人だけが知っている――凛として美しい内面の磨き方(著:竹田理絵/実務教育出版)

そろそろ、きちんと中身を磨きたい。
茶道で礼儀作法を学んでみるのも、アリかもしれない。
でも茶道って、なんだか敷居が高そう……。
そんなあなたのための本です。