軍事と政治

以上、小牧長久手の戦いにかかわる名所を巡ったあとは、本日の昼食会場「あじか」さんへ。会場へ向かうバスの中、そして会場到着後もお昼をいただきながら、先生の解説を聞くことができました。

昼食会場にて。なぜか先生の隣の司会者席に(写真:婦人公論.jp編集部)

先生いわく、小牧・長久手の戦いを理解する上では「軍事は政治の延長線上にある」という認識が重要とのこと。

本郷先生「合戦という軍事の場において、確かに秀吉は負けました。しかしその後にもろもろあって、政治の場では家康を屈服させ、臣従を実現しています。その意味で、歴史的にどちらが真の勝者だったのか、というのを考えてみるのも大切」。

なるほど。

さらに昼食会場では先生が「日本史と不可分!」と主張される霊やお化けの話、さらには次回ツアーの構想まで、さまざまな話で盛り上がりながら、いよいよ本ツアーのクライマックス、関ヶ原へと向かうのでした。

あじかさんでご用意いただいた華やかな昼食。ごちそうさまでした!(写真:婦人公論.jp編集部)

「失敗」の日本史』(著:本郷和人/中公新書ラクレ)

出版業界で続く「日本史」ブーム。書籍も数多く刊行され、今や書店の一角を占めるまでに。そのブームのきっかけの一つが、東京大学史料編纂所・本郷和人先生が手掛けた著書の数々なのは間違いない。今回その本郷先生が「日本史×失敗」をテーマにした新刊を刊行! 元寇の原因は完全に鎌倉幕府側にあった? 生涯のライバル謙信、信玄共に跡取り問題でしくじったのはなぜ? 光秀重用は信長の失敗だったと言える? あの時、氏康が秀吉に頭を下げられていたならば? 日本史を彩る英雄たちの「失敗」を検証しつつ、そこからの学び、もしくは「もし成功していたら」という“if"を展開。失敗の中にこそ、豊かな"学び"はある!