私にとって「夢の実現」
思えば、私は子どものころから生き残り術を想像するのが好きだった。家にあるものしか持参できない状態で雪山遭難するとしたら、どの鞄に何を入れて持っていくか、無人島に取り残されるなら友達の誰と一緒が好ましいかなどをずっと考えていた。言うなれば、サバイバル映画は私にとって「夢の実現」なのだ。妄想の実写化とも言える。
これからは、厳しい環境のもと知恵と工夫で無理難題を解決する作品を探して観ていこう。ストレス解消にはもってこいだ。
現実社会が厳しい様相を呈しているのだから、映画くらいもっと気楽に楽しめばいいとも思うが、こればかりは気質なので仕方がない。むしろ、100円均一ショップで買ったキッチン用品をあえて玄関で活用し、うまくいった時に得られる快感を求めてわざと不便なものを入手し工夫で乗り越えようとする現実の悪癖が、映画鑑賞で治まればいいのだけれど。
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