101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

<100歳の100の知恵 81

『充実した下り坂期を過ごすには50代、60代が大事』

うかうかしていると、年月はあっという間に過ぎてしまいます。

歳を重ねて豊かに生きていくには、人生が上り坂から下り坂に変わる切り替え時期に、いったん立ち止まってしっかり自分自身を見つめることが大事です。

人生が上り坂から下り坂に変わる切り替え時期に、いったん立ち止まってしっかり自分自身を見つめることが大事です(写真提供:photo AC)

 

私個人について言うと、50代の頃、日本人の生活史について学び、まとめたいという思いを抱きました。

新しいものごとを学ぶには記憶力も衰えていましたが、それが私の生きがいにもなりました。そのとき得たものが、今の私の生活を支えてくれていると感じます。

100歳近くまで仕事を続けられたのは、もちろん多くの方の支えがあってのことですが、やはり50代、そして60代でしっかりものを考えたことが大きかったように思います。

【関連記事】
【100歳の100の知恵】ウォーキングも食事制限もなし。元気の秘訣は「くよくよせず、好きなものを食べて、グーグー寝る」
【100歳の100の知恵】何歳になっても好奇心を忘れず。新しいことを始めるのに《遅過ぎる》ことはない
【100歳の100の知恵】「起きたら着替える」は最低限の身だしなみ。いつも前向きな気持ちでいるために、高齢になるほど身だしなみに気を付ける
吉沢久子さんの連載「100歳の100の知恵」一覧